公開日:2023年8月1日

ビジネスの成長とITインフラストラクチャの拡大に対応するため、サーバー仮想化を積極的に導入しています。サーバー仮想化は、物理的なサーバーを仮想的な環境に分割し、効率的にリソースを活用する手法です。本記事では、弊社におけるサーバー仮想化の最適なアプローチについて検討します。

VMware vSphere

VMware vSphereは、VMware社によって提供されている仮想化プラットフォームであり、サーバー仮想化および仮想化インフラストラクチャを構築・管理するための統合的なソリューションです。vSphereは、物理サーバーを仮想マシン(VM)に分割し、複数のVMを1台の物理サーバー上で同時に実行できるようにすることで、ハードウェアリソースの最適化と運用の簡素化を実現します。

弊社は長年 VMware vSphere を使っていましたが、コスト最適化のため XenServer へ移行しました。

Solaris ゾーン

Solarisゾーンは、Oracle社が開発した Solaris オペレーティングシステム上で提供される OS レベルの仮想化技術です。Solaris ゾーンは、物理サーバーを論理的な区画に分割し、それぞれのゾーンで独立した環境を作成できるため、複数のアプリケーションを同一サーバー上で効率的に実行することが可能です。

Virtuozzo

Virtuozzoは、仮想化プラットフォームを提供するソフトウェアで、ハイパーバイザー型仮想化とコンテナ型仮想化の両方をサポートしています。特に、コンテナ型仮想化においては、高いパフォーマンスと効率性を実現し、複数の仮想環境を1つのオペレーティングシステム上で実行できます。OpenVZ というVirtuozzo のオープンソース版もあります。

弊社は長年 Virtuozzo を使っていましたが、コスト最適化のために XenServer へ移行しました。

XenServer

XenServer は、Citrix社によって提供されていたオープンソースの仮想化プラットフォームです。VMware vSphere は高機能で信頼性のある仮想化プラットフォームですが、その機能にはライセンス費用がかかる場合があります。一方で、XenServer はオープンソースの仮想化プラットフォームであり、ライセンスコストが低く、コスト削減に貢献することが期待できます。

残念なことに途中でライセンスルールが変更になったため、XCP-ng へ移行しました。

XCP-ng

XCP-ng は、オープンソースの仮想化プラットフォームであり、XenServerのフォークとして開発されています。XenServerから派生しているため、XCP-ngはXenServerと同じハイパーバイザー技術を利用し、XenServerとの互換性があります。これにより、既存のXenServer環境からXCP-ngへの移行が比較的容易に行えます。

Docker

Dockerは、Docker社が開発するコンテナ型のオープンソース仮想化技術です。Dockerコンテナは、アプリケーションとその依存関係(ライブラリ、設定ファイルなど)を一つのパッケージにまとめ、共通のランタイムを共有することで、異なる環境やホストOS上で一貫して動作します。

この比較的新しい仮想化ソリューションは、弊社では一部のサーバーでのみ利用していますが、今後、利用する機会が増えると思われます。

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